ハーブといえば、「chamomile(カモミール)」や「mint(ミント)」などを挙げる人が多いと思いますが、日本には「漢字で書き表す日本産のハーブ」があります。

例えば、「生姜(ショウガ)」や「柚子(ユズ)」などを始め、「紫蘇(シソ)」や「蕺草(ドクダミ)」もハーブなのです。

ハーブは、癖のあるニオイや味があり、虫よけの効果も期待できるといわれていますが、栽培する時は、ヨトウムシが付くのでしょうか。

調べます。

ヨトウムシ 対策 ハーブ

ハーブにつくヨトウムシの対策とは?

ヨトウムシは、「ほとんどの植物と作物に付く!」と言い切れるほど、栽培者を悩ませる様です。

そして、「ハーブもヨトウムシの餌となる」といわれています。

ハーブに付いたヨトウムシの対策は、ヨトウガの習性を知ることがポイントになりそうです。

  • ヨトウムシ類の親虫であるヨトウガは、年に2回ほど卵を産む
  • 卵は必ず葉の裏に産む
  • 卵は、0.5mm程度で、1つ1つの単独で見つかるのではなく、塊として見つかる
  • 時に、黄色の毛で覆われていることがある
  • 2~3齢幼虫では、アオムシが固まりで葉の裏に見つかる
  • それ以降は、個体は黒くなり、単独行動をする
  • 終齢(6齢)幼虫になると夜行性になる

これらのポイントを見逃さず、対策を考えましょう。

  • 注意深く観察するのは、葉の裏側
  • きれいに整列、またはこんもりとした塊がある
  • 外から見て、葉が透けた様に見えたら、間違いなくヨトウムシがいると思って良い
  • 大きく成長したアオムシは、葉の裏と表、茎などに見つけることがある
  • ヨトウムシの被害があり、昼間に見あたらなければ、夜行性になっている可能性がある
  • ヨトウムシの被害があり、昼間に見あたらなければ、鉢の底や物陰に隠れている可能性がある
  • ヨトウムシの被害があり、昼間に見あたらなければ、土を少し掘ってみると見つかることがある

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ハーブについたヨトウムシの駆除方法!

ハーブについたヨトウムシの駆除の方法は、①卵の時期、②アオムシの時期、③体が黒く変わった時期(そのままの個体もいる)、④終齢幼虫の時期などで違ってくるといわれています。

卵の時期

ハーブの葉の裏を注意深く観察していると、きれいに整列、またはこんもりとした塊があるのを見つけることがある様です。

この様な卵の様子は、ヨトウムシの特徴なので、葉をちぎって駆除しましょう。

アオムシの時期

葉の表が透けた様に見える時、葉の裏を注意深く観察すると、孵化したばかりの幼虫を見つけることがある様です。

集団で固まっている個体は、そのままにしていると、やがて大きく成長し、個々に散らばっていきます。

まとめて駆除する最後のチャンスの時期だと思って、すぐに葉ごとちぎって駆除しましょう。

ハーブ全体に散らばった個体は、まだアオムシなので、葉の表や裏、茎などを注意深く観察していると、体が大きい分見つけ易いかも知れません。

箸などで摘まんで、根気よく駆除しましょう。

体が黒く変わった時期

ヨトウムシが5齢幼虫ほどに成長すると、いよいよサナギになる準備を始めるといわれています。

終齢(6齢)幼虫に達すると、その行動は夜行性に変わり、昼間には大変見つけ難くなる様です。

この頃の個体は、幼虫時代の最大級である50mmに達するともいわれていますので、「黒くて大きな個体」を探すと見つかるかも知れません。

見つけ次第駆除しましょう。

終齢幼虫の時期

終齢(6齢)幼虫にまで成長すると夜行性になり、昼間では大変見つけ難くなる様です。

中には、鉢の底や物陰に隠れて夜を待つ個体もいる様ですが、多くは土の中に潜って待つ様です。

土を少し掘ってみると、見つかるともいわれています。

捕まえ次第駆除しましょう。

ヨトウムシの予防方法!

ヨトウムシを見かける前、卵があるかないかが分からない時期から、予防的に行なう対策もある様です。

これには、①民間から発明された駆除の方法、②自然成分の農薬で駆除する方法、③化学成分の農薬で駆除する方法がある様です。

民間から発明された駆除の方法

民間から発明された駆除の方法は、おおむね生活の中にある身近な食材を使った方法で、どの方法も「駆除」というよりも「忌避(遠ざける、近付けない)」が主な目的の様に思えます。

一例を挙げてみましょう。

  • 酢を使う

家庭で使われる「穀物酢」を始め、「木酢液」や「竹酢液」などでも効果が期待できるといわれています。

酢には、もともと防虫効果があるといわれ、そのニオイが害虫を遠ざけるそうです。

  • ニンニクを使う

ニンニクも古くから、防虫効果があると信じられている様です。

そのために、ハーブの近くに植えることで、ヨトウムシ除けに期待が持てるでしょう。

  • トウガラシを使う

トウガラシの成分に「カプサイシン」があるのは、あまりにも有名でしょう。

このカプサイシンにも防虫効果があるといわれています。

  • コーヒーを使う

ブラックコーヒーをハーブに「スプレーする」、または「出しガラを土に混ぜ込む」方法です。

コーヒーには、もともと防虫効果があるといわれています。

自然成分の農薬をまく方法

民間の方法では物足りないと感じた場合は、「自然成分の農薬」を使うことも可能だそうです。

  • STゼンターリ顆粒水和剤

STゼンターリ顆粒水和剤は、自然界に生息する「B.t菌」と呼ばれる天然微生物の有効とされる成分が個体に作用するからだそうです。

  • ジャックポット顆粒水和剤

ジャックポット顆粒水和剤は、自然界に生息する微生物の働きによってヨトウムシの駆除に効果が期待できる薬剤だといわれています。

  • チューンアップ顆粒水和剤

チューンアップ顆粒水和剤は、魚や鳥、益虫などに影響が最も少ない「微生物」からなる薬剤だといわれています。

  • エスマルクDF

エスマルクDFは、自然界に存在する微生物の性質を使ってヨトウムシを駆除する薬剤だそうです。

この薬剤は、個体が口にして初めて効果が期待できるといわれています。

上記では、ハーブ全体に効果が期待できると考えられる薬剤を紹介しましたが、実は、農薬には、その植物によって使っても良い薬剤が、細かく分類されている様です。

例えば、シソやバジルには「フェニックス顆粒水和剤」、ミシマサイコには「コテツフロアブル」などが挙げられます。

まとめ

ハーブに付くヨトウムシの駆除は、自然成分の農薬が主に使われる様でした。

また、ハーブの種類ごとに、使っても良い農薬が決まっていることが分かりました。

現在、全ての植物に対して、使っても良い農薬が細かく決まっているので、指定の農薬以外を使うことで起きる異常(害)は、全て自己責任ということになりそうです。

そのハーブと害虫に合った農薬を使う様にしましょう。

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