夜の森林を滑空するムササビの姿は、まるで空中を滑るように移動します。

森のグライダーともいえるムササビは、夜間の動物観察で人気の的でもありますが、どのような生活をしているかご存知でしょうか。

ここでは、ムササビってどんな動物か生態についてご紹介します。

ムササビ 生態

日本にいるムササビの生態!

ムササビは哺乳類の一種で、ネズミ目(齧歯目)リス科リス亜科ムササビ属に属するムササビの総称。

日本の森林にいるムササビは、ホオジロムササビという種類で日本の固有種です。

日本の本州や四国、九州の山地や平地の森林に生息しています。

体長約27~49センチメートルで体重は700~1500グラム、夜行性でほぼすべての生活を樹上でおこないます。

そのため、巣に使える樹洞や滑空をするのに便利な木々がたくさんある場所、鎮守の森のような場所が好みです。

ムササビの生態的特徴の滑空は、長い前足と後足のあいだにある飛膜を用い、尻尾を動かすことで舵を切り目的のポイントへ向かいます。

ムササビが滑空できる距離は無風状態で約15~20メートルほど、風にのると120メートル以上の滑空が可能で速度は秒速16メートルにのぼります。

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冬眠はしない生態を持ち、カキの果実や芽、ドングリ、ツバキの花のほか、ケヤキやカエデの若葉など季節に応じた餌を採ります。

採食も樹上でおこない地上で餌を探したり、食べたりすることはありません。

ムササビのオスとメスでは縄張りの生態がことなり、オスは約2ヘクタールの行動圏を持ちますが縄張りを主張することなく、オス同士お互いの行動圏で活動をおこないます。

これに対してメスのムササビは約1ヘクタールの行動圏を持ち、それぞれに縄張りを持ちます。

ムササビの繁殖期は冬と初夏の2回。

繁殖期にはオス同士、繁殖相手をめぐり激しい争いをおこない、春と秋に1~2匹の子供を産みます

ムササビと人の歴史は古く、縄文時代から狩猟対象となったり、保護の対象となったりの繰り返しです。

現在は狩猟などが与える生態への影響により、ムササビは鳥獣保護法により守られています。

まとめ

ここまで、ムササビの生態について紹介しました。

夜行性のムササビは、夜の森のなかを体にある飛膜を使って、木と木のあいだを自由に滑空します。

ムササビの観察会もおこなわれているので、会いに訪れてみてはいかがでしょうか。

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