イカといえば墨を思い出す方も多いのではないでしょうか。
興奮した時や、天敵から逃げるために吐くイメージがあります。
また、イカスミパスタなどで口に入れる機会もあり、成分について気になる方もいるでしょう。
そこで今回は、イカの墨の成分について、見ていきたいと思います。
栄養素がたくさん!イカの墨の主成分は?
イカの墨の成分はアミノ酸と「ムコ多糖類」です。
アミノ酸はタンパク質を作る働きがあり、筋肉の合成や免疫などに影響します。
一方「ムコ多糖類」は糖類とタンパク質の結合物質で、生体の運動を円滑にさせたり、細胞や組織の表面をなめらかにおおうことで保護作用をしたりします。
ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などといえば、ご存知の方も多いでしょう。
またイカの墨の黒さは、メラニンからきています。
人の髪の毛の色素でもあり、こちらもアミノ酸でできています。
ほかの成分では脂質や糖質も含まれています。
イカの墨は、低カロリーながら栄養価が高いです。
効能としては抗菌作用や整腸作用、血流を良くする効果などがあります。
最近はイカの墨から抽出される、ペプチドグリカンという物質が、抗ガン作用があるとされて注目されています。
ちなみに、イカスミを食べる文化は地中海が起源とされていて、中世ヨーロッパの頃から薬として食べられていたようです。
イカの墨に毒はない?注意することは?
ここまででイカの墨が低カロリーで高い栄養を誇る、優秀な食材であることがわかりました。
しかし、「イカの墨には毒があるのでは?」
という噂を聞いたことがある方もいるでしょう。
こういう噂について少々考えていきます。
墨を吐く生物としてはタコもいます。
タコの墨は、天敵のウツボなどの感覚を狂わせる働きがあることもあり、タコの墨は毒があるとされてきました。
しかし実際は、タコもイカの墨も人体には無害と考えていいようです。
またイカの墨袋は、珍味とされているのですが、墨袋とイカの毒袋が良く似ており、間違えて毒袋を食べてしまった結果、大変なことになったという事故もあるそうです。
墨袋に良く似た毒袋も、「イカの墨には毒がある」という噂がある原因だと思われます。
まとめ
いかがでしたか。
イカの墨は無害ですし、低カロリーで栄養価も高いです。
黒い色から今まで敬遠していた方もいるでしょうが、これを機会にチャレンジしてみては、いかがでしょうか。