オオカミなどの1匹で行動する動物に比べて、羊は群れを作って生きる動物です。
羊は群れを作るのが習性ですが、どうやってその群れが行動しているのか、知らない人も多いのではないでしょうか。
それでは、群れの中にリーダーはいるのか、またどうやって群れを作っているのかを、紹介していきます。
羊の群れの中にはリーダーはいる?
羊は1匹で行動するのに、とても不安を感じてしまう動物です。
実は、羊の群れにはリーダーやボスは存在していません。
そのため、どれか1匹が危険を感じて動きだすと、他の羊も皆それに従って群れ全体が動き始めます。
羊が1匹になってしまうと、どうしていいのかわからなくなり、捕まえようとすると羊がパニックになってしまい、捕まえることができないという話もあります。
この場合、1匹を捕まえるよりも群れ全体を捕まえるほうが簡単とも言われていて、羊が単独の行動を苦手としているのが、よくわかります。
群れは羊の臆病な性格から自然と出来上がっている他にも、羊がオオカミなどの敵から身を守るための、習性の一つだとも言われています。
これは、群れでいれば狙われないということや多くの羊で闘えば勝つことができる、ということではありません。
羊はオオカミと比べると弱い動物であり、1匹でいるとオオカミに捕まってしまう確率は上がってしまいますが、群れで行動していると、群れの中の1匹が捕まってしまえば、他の羊は助かることができるからです。
つまり、群れでいることで、自分が捕まってしまう確率を減らしていると考えられています。
リーダーや上下関係のない羊の群れですが、羊の群れの中に山羊を一頭入れておくと、山羊がリーダーになることもあります。
山羊は羊と似ていますが、羊が温厚で臆病なところがあるのに比べて、山羊は好奇心が旺盛で活発な性格であるという違いがあります。
そのため、羊の群れに入れるとリーダーになりやすいようです。
羊飼いが羊の群れを誘導するのを、テレビなどで見られたことがある人も多いと思いますが、この場合、羊飼いは山羊をコントロールするだけで、羊の群れを誘導することができるようです。
まとめ
羊の変わった習性から群れができていますが、飼育をする人間はその習性を理解して飼育をしているのも面白いですね。
どんなささいな習性にも、生き抜くための知恵と経験があるのかもしれませんね。