皆さんは狐面を知っていますか?

能楽や神楽、お祭りなどによく登場するあのお面です。

なんとなく日本の伝統的な行事などでよく見かける気がしますが、一体どういう意味があるのでしょうか。

また狐面が使われるようになった由来はどんなものなのでしょうか。

狐 面 意味

狐面はどんな意味があるの?

そもそも、お面はその面のものに成り代わる事で、人間には出来ない祈祷や儀式をするために作られました。

なので色々な種類のお面にはそれぞれ意味があるのです。

狐面には笑顔の狐面である「妖笑狐面」や髭を生やした「大狐面」、黒い狐の「黒狐」などありますが、日本に存在する大半のお面が「白狐」です。

有名な伏見稲荷大社の神の使いが白狐である事からだと言われています。

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能楽で狐面が使われる由来は?

能楽とはそもそも能+狂言の総称で、狐面はその内の狂言で使われるお面です。

能が貴族社会をテーマにした悲劇であるのに対し、狂言とは庶民をモチーフにした喜劇です。

品位を保ちつつもユーモアやゆとりを表現している日本が誇る芸能なのです。

そんな中で狐面は「釣狐」という演目で登場します。

「釣狐」のあらすじ

とある漁師に一族を釣り取られてしまった老狐が、漁師の伯父である白蔵王に化けて漁師の元を訪ねます。

白蔵王は狐の祟りの恐ろしさを説き、漁師に釣りをやめさせます。その帰り道に漁師が捨てた狐釣りの餌を見つけ、

誘惑に負けてしまい化け衣装を脱いで身軽になって出直し、その餌にありつこうとしますが、それに気付いた漁師が罠を仕掛けて待ち受けます。

戻ってきた狐は罠にかかりますが、何とかして罠を外して逃げていくという話です。

「釣狐」の位置づけ

狂言の世界では「猿に始まり、狐に終わる」という言葉があります。

狂言師の家系では6歳になると「靭猿(うつぼざる)」という狂言に出演します。

そしてそこから色々な演目に出演し、芸の力をつけていき、20歳前後で実力・経験を認められると「釣狐」で狐を演じます。

その事から「猿に始まり、狐に終わる」とは「釣狐」を演じて初めて一人前という意味です。

まとめ

改めて調べてみると狐面とは奥が深い事が分かりました。

また、意味や由来など大変興味深いですよね。

これを踏まえて狂言を鑑賞すると更に楽しめそうですね!

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